他所にあるchefのcookbookを気軽にインポートしたい
chefのcookbookを依存管理してくれるBerkshelfと、Mac上のVM実行補助のライブラリであるVagrantとの連携を試してみます。
私はAWSでchef-soloを使ったインフラの管理をしているのですが、開発の全てをEC2上でやろうとするとどうしてもインスタンスの起動・削除にお金がかさんでしまうので、開発はローカル環境で進めたいと思っています。
AWS上にproduction環境を置く場合、どうしてもAWS上でのテスト環境やステージング環境のようなものは必要になってきますが、その前段階の開発作業はローカルのLinux VM上でできないかと試行錯誤してきました。
その解決策として使ってきたのがVagrantです。VagrantはVirtual Boxをコマンドライン+設定ファイルで扱えるようにしたツールで、chefやpuppetとの連携機能も備えているため、chefのcookbookのテストを気軽に試すことができます。Vagrantは起動も速いので、開発とテストにもってこいです。
さらに最近やりたいと感じていたこととして、「GitHub上にある他ユーザーのcookbookをインポートして気軽に使いたい」というのがありました。
例えばGraphiteやZabbixやHadoopなどといったような、セットアップが多少面倒くさいツールをセットアップしたいときに、他のユーザーのcookbookを使ってさくっとprovisionできたら非常に楽だと思ったのです。cookbookにはセットアップ手順が整理されて書いてあるので、必要なものを素早く把握することもでき一石二鳥です。
そのニーズを満たしてくれるライブラリとして、Berkshelfというのが便利、と同僚の神から教えてもらったので試してみました。今回は必要最低限の設定を行います。
VagrantとBerkshelfのセットアップ
BerkshelfとVagrantの連携機能を使うためには公式サイトにある最新版を使う必要がありました。現時点で私が設定した環境のバージョンは次の通りです。
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RubyはRVMを使っています。
Vagrantはgemだと古いバージョンだったので、公式サイトのdmgファイルからインストールしました。Berkshelfはgem install berkshelf
でインストールしました。
VagrantのboxはCentOS 6.3 x86_64 + Chef 10.14.2 + VirtualBox 4.1.22 (with guest additions)を使いました。
まずBerksfileを設定します。Berkshelfの公式サイトの例にあるサンプルを試してみます。
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この場合、MySQLはこれとNginxはこれが使われるみたいです。
次にVagrantfileを書きます。こちらはvagrant init centos63chef
で自動生成してそこからカスタマイズしていきます。
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これで動きました。
あとはvagrnat up
でVMの作成とプロビジョンが行われます。今回は、mysqlクライアントとnginxパッケージとデーモンがインストールされたはずです。
serverspecで確認
serverspecを使ってテストしてみます。serverspecは今回の主題ではないので詳細はすっ飛ばしますがmysqlとnginxがvagrantサーバーにきちんと入っているかどうかを調べています。
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serverspecのテストが通りました。
これで外部のcookbookを使う準備ができました。次回は他のもうちょっと複雑なcookbookを試したり、パラメータを渡したりといったことが問題なくできるかどうかをやっていきます。